第 23 回軽⾦属功績賞に内定しました.

 当研究室の萩原幸司が,軽金属学会における第 23 回軽⾦属功績賞に内定しました.
本件はひとえに,これまで共に研究活動を行ってきた学生の皆さん,共同研究を推進させていただいた先生方,企業の皆様,ならびに多大なご指導ご鞭撻をいただきました諸先生方のおかげであり,あらためましてここに心より御礼申し上げます.

授賞式は2025 年 5 ⽉ 16 ⽇(⾦),北九州国際会議場で開催される軽⾦属学会第 148 回春期⼤会 定時総会にて執り行われる予定です.

https://www.jilm.or.jp/uploads_content/2024/11/2025haruhyosho.pdf


第 23 回 軽⾦属功績賞

受賞者  萩原 幸司 君   名古屋⼯業⼤学⼤学院 ⼯学専攻 材料機能プログラム 教授

受賞理由  萩原 幸司 君は,材料強度学,⾦属組織学をバックボーンとし,マグネシウム,アルミニウムおよ びチタン基各種軽⾦属構造材料の開発,特性向上に関する多数の世界初の発展的成果を挙げている。 材料の結晶構造・組織形態と⼒学特性の相関解明を通じ実現し,例えば,⻑周期積層構造を有する LPSO 相を⽤いた⾼強度マグネシウム合⾦開発では,⼀⽅向性凝固結晶を⽤いて LPSO 相⾃体の塑性 変形挙動を世界に先駆けて明らかにすることで,キンク帯を利⽤した新たな変形・強化機構の解明を 実現した。さらに近年ではこの LPSO 相が⽰す特異的な⼒学特性をより積極利⽤することで,マグネ シウム合⾦の強度・延性の同時向上を実現する「AMID 機構」の提案に⾄っている。そのほかにも⽣ 体内溶解性新規マグネシウム基合⾦の開発,溶解挙動の結晶⽅位依存性の解明,ミルフィーユ型アル ミニウム基およびチタン基複相合⾦開発,単結晶を⽤いた多元系β型チタン合⾦の塑性変形機構解明 といった,軽⾦属に注⽬した多数の新材料開発,基礎的観点からの特性解明を実現している。 また軽⾦属学会においては,これまでに関⻄⽀部幹事委員,⼤会運営委員会委員,国際交流委員会 委員,研究委員会委員といった多くの委員を歴任し,さらに第 130 回春期⼤会では,幹事・会計担当 として⼤会運営に貢献した。以上のように,同君は絶えず新たな視点から軽⾦属材料開発に挑戦する ことで,卓越した業績を挙げるとともに,学会活動に多⼤な貢献をしており,ここに軽⾦属功績賞を 授与する。